昆布の歴史

昆布の規格と等級

昆布は外海に面した5~8m程度の比較的浅瀬の岩礁地帯に生育することが多いのですが、生育水深は潮流の強さ、水の透明度等により異なり、噴火湾では5~6m、津軽海峡では7~8m、場所により20mの深さから採取されることもあります。 同じ産地の同じ種類の昆布でも成長度合いによって葉の大きいものもあれば、小さいものもあります。厚みの違いや、表面に傷のあるもの無いもの、色目の黒いもの浅いものなど様々。それらの原料昆布の選別は、等級によって表されます。原料にはそれぞれ等級を表す色のついた紐がかけられており、1等は青色、2等は赤色、3等は紫色、4等は茶色というふうに、一目見ただけで等級を判別できるようになっています。

昆布の規格に基づく等級

昆布が生育するそれぞれの浜には漁業組合が定めた規格があり、それに基づいた商品が出荷されているのです。葉幅が広く、肉厚のものは1等や2等に、多少短いものや細いものは3等や4等の商品として結束されます。そのほかにも「加工用」や「傷」といった規格の商品があり、ギフト用や出し昆布の袋詰め用、あるいはとろろ昆布や佃煮などの加工用として様々な用途で使用されています。

味と等級の関係

昆布の等級は、葉の厚みや幅(つまり昆布の大きさ)が選別の基準であり、味の良し悪しについては、等級の高いものが良品で低いものは劣るとは必ずしもいえません。確かに、同じ産地の昆布を比べた場合、肉の薄いものよりも厚いものの方が出しの出がよく、煮て食べた場合でも昆布の風味があり、美味しい場合が多いといえます。しかし、例えば利尻昆布を出し昆布として使用する場合、長さが揃い見栄えは良いが価格の高い1等を使うよりも、長さが短く不揃いではあるが価格の安い3等や4等のもので間に合う場合が多くあります。また、昆布巻きを作る場合も、中の具材の大きさに合わせて厚いもの薄いものを使い分けます。

昆布の出荷

昆布の漁は、昆布船に乗って海底に生息している昆布を採取します。2年生昆布の充分に成長する夏から秋にかけて(7~9月)が昆布の採取時期。晴天で波のおだやかな日、早朝から8時ごろにかけて、船の上から鉤(かぎ)などの道具を用い、引っ掛けて巻きつけて採取します。採取された昆布の根元を切り落とした後、すぐに日干しします。晴天の日ならば、4~5時間程度で乾きます夕方には、干しあがった昆布を取り込み、屋内で堆積してむしろで覆い、平らにのばします。乾燥した昆布は、一定の長さに切断、または、結束(束ねること)します。長さ、葉重量、葉幅、結束などにより規格化され等級が定められます。

採取時期と呼び名

  • 棹前は、通常の採取期日(7月10日~7月20日ごろ)までに採取される2年生のもの
  • 夏採は、解禁日(だいたい7月10日~7月20日ごろ)から9月10日前後までに採取
  • 秋採は、9月10日前後より終漁期までに採取したもの
  • 拾いは、シケなど何かの理由で漂着した昆布で成昆布のもの
  • 水は、1年生(若生い)昆布のもの
  • 囲は、前年度に生産されたもの

※上記のほか、干場を区分した砂付き・無砂・草干。また天然・養殖などの分類があります。

昆布の大きさによる呼び方

  • 元揃(もとぞろえ)昆布は、長いまま根元をそろえ、その何箇所かを昆布で作った縄でしばって製品としていました。現在は、根元をそろえるのは同じですが、羅臼昆布はほとんどが75cm、真昆布は90cmの長さに折って結束します。
  • 長切(ながきり)昆布は、昆布を75cmから105cmの一定の長さに切りそろえて結束したものです。
  • 棒昆布は、20cm~60cmの短い長さに切り結束したものです。
  • 折昆布は、切らずに27cm~75cmの一定の長さに折りたたんで結束したものです。
  • 雑昆布は、切り落とし部分、品質不良品、色の悪いものなどで上記の4種類の規格にあわないものを俵詰めにしたものです。

その他の昆布の規格

  • 種類は、真昆布、利尻昆布、羅臼昆布、日高(三石)昆布、長昆布など。
  • 育成法は、天然、養殖(促成)の順の格付けとなります。
  • 浜格差は、昆布は発育する場所(浜)により、品質や正常などに微妙な差が生じます。その年により多少の変動がありますが、浜別の価格構成を行います。
  • 検査等級は、同じ浜の昆布であっても、葉のかたちや選別、光沢などから1等~6等までの格付けが行われます。この検査の規格は昆布のいろいろな区分や形態により決められています。
  • 生育深度は、発育場所の深さ(深度)などにより「沖」と「岸」にわかれ、一般には「岸」の方が格上です。

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